岡嶋裕史『メタバースとは何か』読んだ感想

結構前』に読んだ本ですが、岡嶋裕史さんの『メタバースとは何か』がおもしろかったので、その書評です。軽妙な語り口でサクッと読めました。

メタバースという単語は何となく見聞きしたことのある程度で、全然どういったものなのか知りませんでした。

Facebookが社名をMetaに変えたときも、「世界中の人々のメタ情報を集めたいのか」と適当に考えてましたが、メタバース事業に社運を賭けたものということを知りました。

スポンサーリンク

メタバースはSAOのような世界

メタバースを簡単にいうとバーチャル上にあるもう一つの社会といったところでしょう。

人々が交流するオンラインゲームではあるのですが、その中でビジネスや体験が営まれ、ただの娯楽ではなくリアルと同じぐらいの価値がある社会となるわけです。

一昔前に話題になったセカンドライフはゲーム内でビジネスができたり、フォートナイトではゲーム内で米津玄師がライブ配信を行ったりと、メタバース的な要素は既に存在しています。

個人的には「ソードアート・オンライン (SAO)」のような世界観という説明がしっくり来ました。

Facebookはなぜ社名をMetaに変えたのか

帯に書いてあるこの疑問については、Facebook改めMeta社がメタバース事業で覇権を握りたいからです。

GAFAMのうちFacebook社以外は生活に欠かせないどころか、命に関わるミッション・クリティカルな事業を担っています。

ところがFacebookやInstagramはあっても無くても……というサービスで、最も早く淘汰されるのはFacebook社という状況です。

そこでメタバース事業を成功させ、メタバースのプラットフォームを築くという生存戦略を取っているというわけです。

VRのMetaとARのGoogle, Apple

Meta社はオキュラス・クエスト(今はメタ・クエストと商品名を変えたそうです)というVRゴーグルを開発しているだけに、目指しているのはVR技術を用いてリアルを断ち切って完全バーチャルの世界に入るメタバースです。

VR技術はリアルの世界を完全に見えなくして、バーチャルの世界に没入することができます。しかし、グラフィックを駆使するためにハードウェアは大きくなってしまい、現在のVRゴーグルはお世辞にもオシャレで日常に溶け込むものとは言い難いです。

ライバルであるGoogleやAppleはスマホやウェアラブル機器を使用したAR技術を推進しています。VRとは対象的にARはリアルの中にバーチャル情報を映し出すもので、こちらの方がマシンパワーを必要としないので開発にも使用するにもハードルは低いです。

今後VR技術がどうなるかに期待はしていますが、今のところAR技術の方が一歩先を進んでいるように感じます。

もしMeta社が目指すVRによるメタバースが広まったとしても、強大なサーバーが必要となりAmazonのAWSを使用するなど完全自力でのメタバース覇権はかなり難しいのではないかということも言及されていました。

メタバースへ期待すること

メタバースが普及した世の中では、いまと全く異なる価値観が生まれているかもしれません。

好きなアーティストのライブも、時間とお金をかけて会場へ足を運んだとして、人混みの中で遠くからしか楽しめないことだってあります。

そういった雰囲気も込みでライブの楽しみかもしれませんが、自宅にいながら好きな距離や角度からライブを見られるという方が良いという人もいるかもしれません。メタバースはそれを実現してくれます。

情シス的な立場からメタバースに期待することは、就職説明会や見学会、研修といったコロナ禍では現場で対面形式が躊躇されるシーンで活用できるといいなと思っています。

また、リアルでは社会参画が困難な人たちが、メタバースに生きがいを求めるということもできるかもしれません。これはオンラインゲームなんかでは既にそういった人が少なからずいると思います。

Meta社がメタバースで成功するのか、これからが見ものですね。映像関係の技術は工口系コンテンツが絡むとセイコウすると思いますがいかに……。

コメントをする前にお読みください

  • プログラミングに関するご質問について、直接的なコードの書き方はお答えできかねます。
  • プログラムの作成依頼はランサーズクラウドワークスでご相談ください。
  • スパム対策のため、初投稿の場合はこちらで承認するまでコメント欄に表示されません。
  • 悪質なコメントはこちらの判断で未承認のまま削除します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました